【螺鈿工芸】

日本古来の装飾品や高級家財などに、「螺鈿(らでん)工芸」というものがあります。
貝の内側の真珠質の部分もはめ込んだ作品ですが、
この工芸は、発祥は、実は、ギリシャ、ペルシアでした。
これが、シルクロードを通り中国へ、そして日本に入ってきました。年代は、奈良時代です。
中国の唐からこの技法が伝わりました。

使う貝は、アワビ、ヤコウガイ、オウムガイ、チョウガイ、シジミ、メキシコアワビなどです。 このの貝の裏側の真珠層部分をスライスしたものを用います。

技法は、厚貝法(像雁)、薄貝法、蒔貝法、割貝法、置貝法、色貝法、毛彫法、浮彫法、青貝法など数十種類もあります。

そういえば、福井県小浜市のお箸のふるさと館を訪れて、伝統工芸である若狭塗の箸の美しさに見とれてしまいました。
研ぎ出し体験コーナーでは、自分で箸の模様を削りだす体験ができて、とても貴重な体験をさせていただきました。

若狭塗は、貝殻、卵殻、金箔、銀箔などを多種多彩な色漆で何重にも塗り重ね、神秘的な海底世界のような世界を描き出す独特の技法です。
貝の真珠のような色鮮やかで、淡い虹色の神秘的な美しさって目を奪われますね。