【アワビの帰巣本能】

アワビはえさを求めて結構海の中で動き回っているんです。
ところが、必ずえさを食べた後、必ず元の場所へ戻ってきます。
これが「鮑の帰巣本能」といいます。

アワビは夜行性なので、日中は岩にはりついたまま動きません。
日が落ちた後、海藻を探し回って、1分間に2、3メートルの速度で移動します。
敵に襲われたときなどは、全速力を出して、殻についている穴から海水を噴出し、
水中ジェットのような要領で、猛スピードで移動することもあるそうです。
そんなアワビを見る事は、アワビをとる人ぐらいしか見ることが出来ませんね。

旬が夏の海の幸、アワビがおいしい時期になりました!
アワビ漁は、地域によって解禁の時期が違いますが、
初夏に解禁になってから、秋まで続くところが多いようです。

アワビはミミガイ科の貝で、世界中でおよそ100種類が現在は生息しています。
日本では、クロアワビ、エゾアワビ、メガイアワビ、マダカアワビの4種が食されています。

クロアワビ…房総半島から南に分布し、殻の大きさが20センチほどになる大形の種類です。
エゾアワビ…北海道や東北地方に分布するもので、10センチくらいの大きさですが、漁獲量がもっとも多い種類です。
メガイアワビ…17センチ前後です。
マダカアワビ…20センチほどの大きさで、クロアワビと同じく房総半島以南に生息します。

アワビは暖かい海が苦手なのか南は九州までしか生息していません。
アワビの足は吸着力が強く、岩から素手で引きはがすのは困難です。
そのため、さおの先にかぎを付けた道具が必要になります。船の上から箱メガネで探したり、海に潜水してひとつづつ引きはがしてとっていきます。